ここ数ヶ月、強盗致死や強盗致傷のニュースが目立っている。これらに共通している事
は、犯行前に被害者に電話がかかっている事だ。「アポ電」というらしい。犯人はター
ゲットに定めた家に家族を装って事前に電話し、現金を要しておく様に仕向けている。
今までは特殊詐欺の一つとして、受け子と呼ばれる人間がそれを受け取っていた。

しかし、最近は現金が用意された家に複数人で押し入り、家人に怪我を負わせたり殺し
てしまったりして数百万円～数千万円の現金を奪って逃走している。電話線を切ったり
して、通報されないようにするなど、手口は荒っぽく悪質になってきている。これを防
ぐための一つの手段が「非通知拒否設定」だ。

こんな事をする奴らが、自分の電話番号を通知して「アポ電」をしてくる筈がない。
事件後に被害者宅の電話を調べれば、着信記録から持ち主が特定されるからだ。アポ電
にさえ出なければ、自宅に多額の現金を置いておくように誘導されることもなく、犯人
たちが押し入るリスクも大幅に小さくできる。

事実、自分の家には「アポ電」ではないが、非通知で「利殖の話しをしたい」との電話
が入ったが、「興味がない」と断ると、「お金に興味が無い人はいません！いつ行った
らいいのか？」と半分脅し口調になり、それでも断ると最後には「ヤクザ舐めんな！大
人数で行くから待ってろ！」となった。もちろん実際に来る事は無いが・・・

それから直ぐに「非通知拒否設定」をすると、以後その様な性質の悪い電話が入ること
は無くなった。これだけ特殊詐欺の被害が増え、さらに強盗事件にまで発展してしまう
現在、非通知拒否設定は有料のオプションサービスではなく、無料で提供されるサービ
スにしてもおかしくないと思う。

実際に、「アポ電強盗」では何人もの人が金銭的被害に遭うだけでなく、怪我を負った
り命を落としている。これはもう、そんな電話を受けたら、必ず本人に確認して・・・
というレベルではない。何しろ粗暴なやつらが複数で押しかけて来るのだから。