富山県で驚く事件が起きた。

交番で警察官が襲われ、拳銃を奪われた挙句に2名が死亡した。

亡くなられた2名のご冥福をお祈りすると共に、重体で治療を受けている被害者
の回復を祈りたい。

なぜこんな事件が起きた？
日本制服警察官が使用している拳銃はＳ＆ＷのM37-2　チーフスペシャル・エアウェイト
を、かつての警察拳銃ニューナンブM60を製造していたミネベアミツミでカスタマイズ
したものだ。

カスタマイズされた部分は、フィンガースパー付きグリップと、底面のランヤード
リングの付加で、取り扱い上の安全面に考慮されている。

問題は、この事件の容疑者が陸上自衛隊に3年間勤務していたことと、部外者が
交番の裏口から容易に侵入できた事だ。

陸上自衛隊に勤務していた３年間の間に、警察官より高度な戦闘訓練を受けており、
ナイフや銃などの武器の扱いにも慣れていた筈だ。
更に一般人と違い、実弾を撃った経験も当然有している。
我々と比べると、人を刺したり切りつけたり、また引き金を引く事に躊躇する
という意識は低かったと思われる。

元自衛官の中には、即応予備自衛官や予備自衛官として登録し、現役自衛官に
何かあれば直ぐに出る体制の自衛官ＯＢがおり、その予備自衛官も定期的に訓練を
受けて、決まった数の実弾を撃っている。

全ての元自衛官が該当するわけではないが、市中にはその様な戦闘訓練を受けた
一般市民がおり、そんな人物が事件を起こせば被害が大きくなる事を頭に入れて
おく必要がある。

陸上自衛隊で訓練を受けた人間相手では、逮捕術や柔道・剣道だけの警察官では
防ぎきれない。

現にこの事件の容疑者は、警察官の発砲を受けて重体となっており、最悪の場合は
動機も解明されないままとなる。