夏の高校野球全国大会への出場校を決める各都道府県大会で、この夏注目を浴びた
大船渡高校の佐々木朗希だが、彼が決勝戦に投げずに大敗した事から、学校に電話
が掛かりっ放しだという。健闘を称える電話もあるが、多くの電話が佐々木投手を
投げさせなかった事に対する抗議の電話とのことで、呆れてものが言えない。

大船渡高校の監督は、佐々木投手の将来を第一に考えて登板を回避した。勿論、そ
の判断には賛否両論あるだろう。しかしその前にあなた方は賛否を論ずる事は出来
ても、表立って批判をする権利があるのか？ただのギャラリーだろう？まして、学
校に抗議の電話？何の権利があって？

野球に限らずどんなスポーツでも、監督の作戦に従わなければならない。特にプロ
意外の学生スポーツでは、試合に勝つことが本来の目的ではない。高校生くらいま
ではまだ身体が出来上がっておらず、無理をすれば故障を一生抱え込んでしまう結
果になるため、監督は作戦を考えるだけではないのだ。

今の風潮は、高校野球は甲子園が全てとでも言いたげだが、甲子園に出場していても、
社会人野球でも通用しない選手もいれば、甲子園に行っていなくてもプロで活躍す
る選手もいる。また、プロを辞めてからの人生の方が遥かに長いのだ。一人の高校
野球の指導者が、自分の学校のチームに下した決断に抗議する有資格者などいない。