東池袋で親子２名が死亡した事故から１ケ月、千葉県市原市で公園に突っ込んで、保育
士さんに怪我を負わせた事故があった。2016年、福岡市の病院にタクシーが突っ込んで
３名が死亡した事故も、車はプリウスだった。そして、そのプリウスの事故に共通して
言えることがある。

どの事故も、ドライバーが「アクセルが戻らない」「ブレーキが効かない」などの車の
異状を主張していることだ。しかし、どの加害者車両も車を調査した結果「異状なし」
そこで今度は、調査機関まで公平性・中立性が確保されているのか？といった疑問まで
出始めている。そして、もう一つの共通点が、ドライバーが高齢者であること。

では、相違点は何か？市原市の加害者車両は現行型であり、福岡市の事故は先代型、東
池袋の事故は先々代のプリウスだ。つまり、プリウスは３台に亘って突っ込んだことに
なる。しかし、これでプリウスの欠陥を疑うのはいかがなものか？まして、いかにもと
言った感じでTwitterなどに投稿するのは問題だと思う。

トヨタのハイブリット車はプリウスだけではない。特にアクアは台数も出ている。また、
他にもカローラやカムリなどのセダン、ボクシーやアルファードなどのワゴンのハイブ
リットもある。もちろん全国で発生する交通事故に絡むことはあっても、全国ニュース
になる様な事故は起きていない。

プリウスはアクアと同等の数が出ていること、アクアに比べて高齢のドライバーが多い
ことが最も大きな原因ではないか？高齢のドライバーはMT車を長く運転してきた習慣
が身についており、トヨタのハイブリット車の独特なシフト操作に頭と体が完全に順応
できないのかも知れない。

基本的に現在のトヨタのハイブリットシステムは、THS-Ⅱと呼ばれる共通のもので、も
しプリウスに欠陥があるならトヨタのハイブリットシステムそのものの欠陥となる可能性
があり、他の車種も事故が多発していて不思議ではない。このような状態で、プリウスに
限定して問題がある様な投稿をするSNSが多数あることは無責任と言わざるを得ない。

そしてもう一つ、日産はリーフというEVや、ノートEパワーと言ったワンペダルでの運転
を「新感覚」と称しているが、これも従来のペダル操作で運転してきた人間には違和感を
覚えるだろう。台数が増えたり、高齢者がワンぺダルの車両を運転し始めた時に、また同
様の事故が増える可能性があるのではないか？