昨日は近年の日本に於いて過去に例のない異常な日でした。

航空業界では「国内幹線」という言葉が度々登場します。

新千歳、東京（羽田・成田）、大阪（関空・伊丹）、福岡、那覇を結ぶ
路線の事ですが、昨日はこのうちの2箇所の空港が完全閉鎖されていました。
しかも原因が異なる自然災害です。

特に北海道は新千歳以外の道内の空港も、更には陸上交通も長時間麻痺
しました。
しかも、四国や九州と違って本州からの橋も自動車用のトンネルもなく、
函館までの新幹線もストップし、空路を絶たれると残る本州との移動手段は船
のみとなります。

これでは、災害派遣に駆けつける自衛隊も、他の地域のように素早い対応が
取れません。

将来発生が予想されている、南海トラフ地震が本当に発生したら、複数の
空港が閉鎖され、海外からの救援も受け入れられなくなる事も考えられます。
津波が発生すれば、東京湾で増幅されて羽田は使用不可になる恐れがあります。
地方の空港に降りても、そこから広範囲の被災地に向かうことが困難に
なります。
そもそも、地方の空港も被災しているはずです。

西日本で言えば、高知空港と宮崎空港は壊滅的な被害を受けると思われます。
大分空港も被害は大きいでしょう。
関空は海面が上昇すると脆い事が判明しました。
山口宇部空港や岩国空港、北九州空港、松山空港は瀬戸内海に面していますが、
何らかの影響を受ける可能性があります。
徳島空港と神戸空港も同様です。

多分、海外からの飛行機を受入れられるのは、広島と岡山と福岡と伊丹の
4箇所、そしてそこから被災地への移動・・・

また政府が取り組まなければならない問題が見えてきました。