テレビのワイドショーで、行列の出来る飲食店へ出向いて食事をし、
味の秘密を訊く芸能人がいる。
たいていのお店の応えは「企業秘密です」

企業秘密には２つある。
正当な企業秘密と不当な企業秘密

その企業独自の優れた技術や仕組みで、その企業に正当な利益を生み出すものが
正当な企業秘密

内容によっては特許を取得する事もありますが、それは現代においては
ライバル企業が商品を正当に購入して分析するなど朝飯前！
現実に車なんか発売日にはライバル会社の研究所で殆んど丸裸にされて
いることに対応するためだ。

しかし、一部の分野を除いて特許の効力は出願日から２０年、その間にまた
新たな研究で独自の技術を産み出す企業努力が継続されている。

もう一つが不当な企業秘密

詳しく書かなくても、神戸製鋼所、日産自動車、スバルなどの問題が
それだ。

数年前はマクドナルドも不当な企業秘密を持ち、結果大打撃を受けた。
その他、公共事業を請け負う企業には、政官との癒着による企業秘密、
悪質建設会社には、手抜き工事とその改ざんという企業秘密がある。
横浜でマンションが傾いた事件が有名だが、大阪の南海辰村建設は
もっと酷いものだ。

南海辰村建設　大津欠陥マンション動画

大覚 VS 南海辰村建設　続・大津欠陥マンション動画

かつて、ダイヤ建設は１つの物件で度々の虚偽申請がばれて、マンション
建設途中に建築確認を４回も取り消されたり、「ここを建てるゼネコンは
武闘派だから」と地元住民を脅した。
単に、このマンションを建てる会社は性質が悪いと宣伝した様なもので、
結果的に数々の不適合をギリギリ適法にするために、いびつな形になって
完成したマンションの部屋が売れず、倒産した。

この工事では、建設の規準となる地盤高を偽ったり、周辺住宅の日陰時間
を偽ったり、市に許可無く市の側溝に排水マスを設置したり、エコパイルを
撃つ際に排出された、発がん物質を含んだ汚泥をそのまま埋め戻しに使用
したりと、不当な企業秘密をたくさん抱えていたが、喧嘩を売った相手が
不味かった（地元住民の反対派代表は１級建築士）ために、全て世間に
暴露され、建設業界では有名な事件となった。

反対派の代表は、ダイヤ建設のあまりの悪どさに意地になり、設計図通り
に完成すると、この区画は日陰時間が規定よりも７秒長くなる！などと
徹底抗戦した。

また、ディクスクロキというディベロッパーも、全国各地で悪評を振り撒いて
いたが、あるマンションの地元住民への事前説明会の場でそれを指摘されると、
「ここの現場は、皆さんの対応次第ではあんな酷い事はしません」と応えた。
その会社もとっくの昔に無くなった。

神戸製鋼所も日産もスバルも、そんな企業に比べれば規模がはるかに大きい
ため、吹っ飛ぶ事はないが、悪しき企業秘密を持つことには懲りて欲しい。