それ、おかしいやろ? 一言物申すブログ

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ミルシートって知ってますか?

神戸製鋼のデータ改竄はアルミ・銅製品だけではなく、昨日まで
「無い」と言い切っていた鉄鋼製品にも疑惑が出ています。


皆さん、「ミルシート」って知ってますか?


その素材に含まれる成分や硬度について分析した結果を記録した
物で、それを発注した会社に商品と共に納められ、品質に間違い
が無い事をメーカーが証明するものです。



ある客が同じものを複数発注した場合、製品のサイズによっては
1つの素材から製造する事が不可能なため、別の素材から製造
すれば、2枚のミルシートが発行されます。


各素材に於いて含まれている何かの成分の割合が、規定誤差の範囲
から外れていれば、その材質は別のものと言う事になります。


ミルシートは、それぞれの素材から取ったテストピースを分析し、
その内訳を記載したもので、品質を証明するための根底となる
物です。


例えば、官庁から受注した製品を納める場合、このミルシートは
全て複写されて、完成図書と呼ばれるその設備についての図面や
計算書、取り扱い説明書等が収められる図書に一緒に納められます。


しかし、皆さんが車を購入したとしても、「これがあなたの車の
自動車用熱延鋼板のミルシートです」とか、「エンジンのアルミ
合金鋳物のミルシートです」と言って渡されることはありません。


しかし、恐らく三菱重工はH2Aロケットに使用する部品については、
民生品レベルでは無いため、神戸製鋼からミルシートを取っていた
のではないかと想像できます。新幹線車両も同じでしょう。


商品の強度に関わる要素は、材質と寸法と形状が主で、寸法と形状
が違えばその商品は部品として使用できない事は直ぐに発覚します。


従って神戸製鋼は、材質に関する部分であるミルシートに記載する
データを改竄していたという事で、しかも前科があり、悪質極まり
ない会社です。