南の車は錆びやすい
日本列島に大雪を降らせ、列車の立ち往生等の被害を出したこの冬最強の
寒波が、やっと通り過ぎそうだ。
天気予報より少し長居したみたい。
ところで、日本では南の車は錆びやすい傾向にあるのをご存知だろうか?
原因は冬の消・融雪にある。
北海道から北日本や北陸、山陰などの豪雪地帯は、高速道路の除雪をする際に
路面の雪を残して表面のみ除雪し、これを「白仕上げ」と言う。
一方、東北を除く本州太平洋側から山陽、四国、九州にかけては、路面の雪を
除雪した後に融雪剤を撒いて完全に溶かし、アスファルトを露出させる。
これを「黒仕上げ」という。
なぜか?豪雪地帯で使用されている車は、冬季にはスタッドレスタイヤを履き、
雪対策が出来ているからだ。
しかし、それ以外の地域では1年を通してノーマルタイヤを履きっ放しなため、
雪を完全に溶かしアスファルトを露出させる必要がある。
この融雪剤が問題だ。
融雪剤の正体は塩化カルシウム CaCl2 だ、一般的に「塩」と呼ばれるNaCl
と同様、金属を錆びさせる物質である。
トンネルの中を換気させるために上から吊るしてあるジェットファンも、
冬季に塩化カルシウムを撒く地域の方が劣化が激しいという現実がある。
そのため、IC付近にあるNEXCOの管理事務所には、公用車や工事用車両の
底を洗浄するための設備が設置されているものの、一般の通行車両には
開放されていない。
冬を乗り切ったら、一度愛車の底を下から洗浄することをおすすめする。
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