それ、おかしいやろ? 一言物申すブログ

一言物申したいことに一言物申すブログです。

巻き添え食った企業も説明を

日産自動車ユーザーの皆さん、お気の毒です。
皆さんの愛車は、「正規の商品」ではない可能性が益々
高まりました。


それはそうでしょう。
正規の検査員の有資格者が正規に検査して合格したものでは
なかったかもしれないからです。


日産はリコールの対象としたものの、今まで正規の対価を払って
いながら、非正規品であった事を考えると、今後の安全を考慮した
リコールは当然のことで、今まで正規品ではない、分かり易く言えば
アウトレット品を使わされてきた事に対して、差額の返還を求めましょう。


日産自動車のこの不正は少なくとも20年近く前から実施されていたとの
事で、すでに車を手放した人は、最初から最後までアウトレット品を
あてがわれていた事になります。


ディーラーに問い合わせて、記録が残っていれば、正規品との差額の
返還を求めましょう。


皆さんが払った車の代金は、正規品を購入するための対価であって、
コストカットして浮かした分を、日本では破格の報酬としてカルロス
ゴーンに差し出すためではありません。

日産自動は、カルロス・ゴーンがCEOに就任した後、相当のコストカット
を実行しましたが、車の販売価格は下がりましたか?


お気の毒ですが、日産ユーザーの皆さんは、トヨタ自動車よりはるかに
原価が安く、その分低品質の車を、トヨタ自動車の車と同程度の対価を
払って購入していたことになり、さらにマトモな検査を受けていないという
おまけまで付くことになりました。


それにしても「20年近く前」が気になります。
カルロス・ゴーンが日産に来たのは1999年です。
あれから18年・・・
「近く」ではなく、「いつから」なのか特定する必要があります
無資格検査が、彼のコストカット政策の一環で、もう一歩踏み込ば、それは
自分の高額報酬を確保するためだったという、うがった見方もできます。


神戸製鋼問題については、さらに関係する自動車メーカーは広がります。


現在、この問題では自動車メーカーも、鉄道会社も口を揃えて「安全上の
問題はない」とコメントしています。


但し、一部会社独自の基準を満たしていなかったとも・・・


完成品メーカー独自の基準を満たしていなくても、安全であることはある
程度理解できます。


国の安全基準にさらに独自の安全率を加味して、完成品メーカーの基準として
いるからでしょう。
なぜなら、国の基準を一つの項目が僅かでも下回れば、商品として販売することは
不可能となるからです。


そして、当然ですが、その商品の希望小売価格は完成品メーカー独自の規準を
クリアする品質を確保するためにかかる原価を規準に定められています。


例えば、国の基準では10tの衝撃加重を受けた時の変形量が定められて
いるところに、自動車鉄道車両のメーカーは12tの衝撃加重で基準以下の変形量
である事を合格の条件としています。


ここで、神戸製鋼の素材を使用したことによって、10.5tの衝撃加重で国の
基準以下の変形量であったものの、メーカーが定めた12tの衝撃加重では、国の
規準以上の変形量があったが、10tという衝撃加重での国の基準は満たしている
ので、安全上は問題ないということです。


いかがですか?
皆さんは12tの衝撃加重でも、充分安全が確保できるはずのものを作るために
要した原価に対して定められた販売価格を払っているのに、10.5t以上の
衝撃をかけると、国の基準を満たさなくなるかも知れない商品を渡されている。


これが神戸製鋼のやったことです。
実際にはこんな大雑把な規準や検査はありませんが、分かりやすく説明させて
頂きました。


そして、車や鉄道車両の完成品メーカーは、具体的事例も数値も挙げることなく、
ただ「安全上問題ない」とコメントを発しているだけで、お客さんから頂いた
対価に対する考えが無いようです。


神戸製鋼については、2016年にも傘下企業によるデータ改ざんが発覚して
おり、これが神戸製鋼グループの前科のように言われていますが、今回発覚
したデータ改ざんの事実が、10年以上前からのグループ企業全体で行われ
ていた事を考えると、昨年発覚した不正は「前震」で、今回のが「本震」で
あるような気がします。
さらに納入先企業からの賠償と言う形で「余震」が続くでしょう。


神戸製鋼の製品の特徴として、同社の製品は一般の人が直接カスタマーになる
ことがほとんど無いということが挙げられます。


神鋼コベルコのユンボやバックホウ等の重機は、建設会社やリース会社は購入
しますが、サラリーマンや物販の商店の家庭では購入しません。


この様な営業形態の会社は、世の中のエンドユーザーとの距離感があって、
直接声が届かないために、ないがしろにした結果がこれです。
身近な車を例にすると、世界に冠たる新日鉄住金やNKKといった鉄鋼メーカー
や硝子メーカーなどの素材メーカーから、ハンドルやブレーキ、シートなど
の装備品メーカーのほとんどがコレに該当します。


エアバックの事故が世界で大きな問題になったタカタが、エンドユーザーとの
距離を測り間違えた最悪の例でしょう。


ここは日本のものづくりの信頼を回復するために、トヨタ自動車や日産自動車
等の完成品メーカーを通じて「正規素材の部品」への交換を要求したり、既に
処分している場合には、非正規商品の使用期間に応じて、正規品との差額返金
を要求し、「もうこんな不正は二度としたくない」と思わせる企業体質を作ら
なければなりません。